加藤文太郎は明治38年3月兵庫県美方郡浜坂町(現在の新温泉町)に生まれました。そういえば、兵庫県にはもうひとり偉大な登山家が出ていることに気がつきました。そこで問題。
Q:兵庫県城崎郡日高町(現在の豊岡市)の農家に生まれ、明治大学山岳部に入部。チョ・オユー等の8000m峰、日本山岳会65周年事業のエベレスト登頂や世界初五大陸最高峰登頂(その時点で)になり、国民栄誉賞を受賞した人物は誰でしょう。
A: 1.植村直己 2.森谷重二郎 3.長谷川恒男 4.三浦雄一朗
易しすぎるので、ちょっとアレンジ
Q:植村直己が登った南米大陸の最高峰はどの山でしょう?
A:1.グランド・ジョラス 2.パタゴニア 3.アコンカグア 4.マッキンリー
Q:これでも易しいかな?では、植村直己が登ったアフリカ大陸の最高峰は?
A:1.ケニア山 2.キリマンジャロ 3.ピラミッド・フェース 4.シナイ山
まだまだ Q:では、ヨーロッパ大陸の最高峰は?
A:1.マッターホルン 2.グランド・ジョラス 3.モンブラン 4.ユングフ・ヨッホ
これでもバカにしているのかとしかられそうなので
Q:1970年に植村直己はエベレストに登頂するが、大量の隊員を動員し、ほんの一握りの隊員しか登頂させない高所登山の登り方をなんと呼ぶか?これ以降、遠征隊の登り方が変わったと云われている。
A:1.極地法 2.アルパインスタイル 3.参勤交代方式 4.単独行方式
カテゴリ
兵庫県の登山家
甘納豆と加藤文太郎
エネルギー消費量の講演を聞いていて、ふと加藤文太郎のことを思いついた。高校生の時に読んだ、加藤文太郎で問題を一つ作ろうと。加藤文太郎は新田次郎の小説「孤高の人」や谷甲州「単独行者アラインゲンガー新・加藤文太郎」のモデルにもなっており、最近漫画「孤高の人」にもなっています。
加藤文太郎は昭和3年頃から単独行で日本アルプスの積雪期に登頂を果たし、「単独行の加藤」「不死身の加藤」
として有名になりました。歩くのも非常に早かったそうです。
では、問題 加藤文太郎は冬の猛吹雪に遭い30歳の若さで生涯を閉じましたが、その遭難にした場所はどこでしょうか?
1.槍ヶ岳北鎌尾根 2.前穂北尾根 3.北岳バットレス 4.高尾山
疲労対策 2 エネルギー補給のガイドライン
6月24日に東京新宿で社団法人日本山岳ガイド協会の「安全のための知識と技術 公開講座」が行われ、鹿屋体育大学教授の山本正嘉先生の講演がありました。せっかく教えていただいたので、皆様にも伝授いたします。
一般的な登山コースを標準タイムで歩く場合、行動中のエネルギー消費量は下記の式で計算されます。
行動中のエネルギー消費量=体重 X 行動時間 X 5kcal
例として、体重60kgのひとが6時間登山をすると、エネルギー消費量は
60X6X5=1800kcal となります。自分の体重に当てはめて計算してみてください。
従って、体脂肪も利用されるので上記の計算式で計算された少なくとも6~8割を補給するればよいということです。
「ヘェー」でしょう?
それと、行動中は最低でも2時間に1回は補給すること。また、炭水化物を多く含まれる食べ物(ご飯、パン、麺、甘いもの)がよいととのことです。
へー助は加藤文太郎の真似をして、いつもポケットに甘納豆を入れ、ちょっとも合間に食べるようにしています。
疲労対策 1(水分補給のガイドライン)
6月24日に東京新宿で社団法人日本山岳ガイド協会の「安全のための知識と技術 公開講座」が行われ、鹿屋体育大学教授の山本正嘉先生の講演がありました。せっかく教えていただいたので、皆様にも伝授いたします。
一般的な登山コースを標準タイムで歩く場合、行動中の脱水量は下記の式で計算されます。
行動中の脱水量ml =体重 X 行動時間 X 5
例として、体重60kgのひとが6時間登山をすると、脱水量は
60X6X5=1800ml となります。自分の体重に当てはめて計算してみてください。
従って、上記の計算式で計算された少なくとも7~8割の水分を補給することが必要です。
「ヘェー」でしょう?
富士山検定
富士山検定があるのを知っていますか。自然、歴史、文化など富士山に関する一切のことをどれだけ知っているか試すものです。詳細はwww.fujisankentei.jp/
「富士山検定公式テキスト」 スキージャーナル社発行 166P
富士山に登る前に、本を読無と、富士登山がもっとおもしろくなること請け合いです。
ヒマラヤ 運命の山
「ヒマラヤ 運命の山」の試写会のチケットをもらった。この映画はラインホルト・メスナーが1970年ナンガ・パルバット8125mのルパール壁の登攀をはたし初登頂を果たした際、弟のギュンター・メスナーを遭難死させたストーリーだ。ドイツでは興行収入が200万ドルを突破したという。是非見に行かなくては。
そこで改めて「超人」メスナーについて調べてみた。メスナーは人類史上初めて8000m峰14座を完全登頂したことや、人類史上はじめて無酸素でエベレストの登頂したことなど登山史上最大の偉大な記録を持っている。改めて「超人」を認識させてくれた。
そこで問題ができた。
問題1.メスナーの偉業の中で、間違っているものはどれか?
1.エベレスト無酸素単独登頂
2.人類初エベレスト無酸素登頂
3.世界初8000m峰14座登頂
4.人類初、世界7大陸最高峰登頂
問題2 メスナーは偉大な登攀記録を持っていますが、次の内敗退した記録はどれでしょう?
1.ナンガ・パルバット ルパール壁初登頂
2.マナスル難壁初登頂
3.ナンガ・パルバット ディアミール壁単独初登頂
4.マカルー南壁初登頂
●ゴールドコースの問題かな。
●8月6日から ヒューマントラストシネマ有楽町、シネリーブル池袋ほかで上映予定
山ボーイと遭難
今日、「夏山の楽しみ」というイベントがあり東京江戸博物館に行ってきました。そのなかで田部井淳子さん、柏澄子さん、金邦夫(山岳救助隊)さんのトークショーがありました。その中から印象に残った言葉を一つ紹介します。
最近は一回富士山に登ったからといって、すぐに違う山に登って遭難騒ぎをしているという話がありました。その中で、むかしは沢登りやゲレンデで何十回と体験してからやっと、谷川岳や穂高の岩場に取り付くこをゆるされた、と語っていました。そうやって、自分で学び、いっぱい体験して本番のフィールドにデビューしていきましたが、今の山ボーイや山ガールの一部の人は、学習(体験)とか訓練(練習)とかをとばして、すぐにフィールドに出たがっている印象があります。山は、小さなミスが死に結びつくスポーツです。じっくり、体験や学習をしてから山に出た方が良いのでは、と語っていました。
へー助も目をつぶってもザイルをきちんと結べるようにやらされたのを思い出します。
「学びて、いや増す、山の楽しみ」
写真はトムラウシ
ゴールドコース 傾向と対策 3
ゴールドコースの問題案
野生生物の保全のために、環境省ではレッドリストを作成、これを元にレッドデータブックを刊行しています。カテゴリーとしては、1.絶滅、2.野生絶滅、3.絶滅危惧Ⅰ類、4.絶滅危惧Ⅱ類、5.準絶滅危惧、6.情報不足、7.付属資料「絶滅のおそれのある地域個体群」に分類し、私たちを楽しませてくれる高山植物もたくさん入っています。
残念ながら北岳の強風の中、白い花を咲かせているキタダケソウも絶滅危惧Ⅰ類に入っています。ほかにはレブンアツモリソウ、ヒダカソウ、アポイアズマギク、ホテイアツモリソウ、レブンソウなども入っています。
では、下記の中で、絶滅危惧種ではない高山植物はどれでしょう?
1.ヤクシマリンドウ 2.ツクモグサ 3.エゾルリソウ 4.ミヤマキンバイ
ブロンズコース傾向と対策 3
ブロンズコースの問題案が届きましたので例題としていくつか掲載します。実際には精査してから出題しますが、今、問題案が各方面から贈られてきているところです。
1、登山出発前に用意しなければいけないものの一つに登山計画書(登山届、山行届)があります。記入項目のうち重要な上位3項目を下記から選び番号を○で囲みなさい。
(1)メンバーの氏名、性別、年齢、住所、緊急連絡先、
(2)血液型
(3)日程とコース
(4)持参装備と食糧
(5)リーダーの資格
正解 (1)、(3)、(4)
解説 いつ、だれが、どこへ、どのようなコースで、何を持って登っているか、は
万一の山岳遭難時には、救助のための重要な情報。安全で楽しい山行は計画か
ら始まる。必ず文書の形で用意しよう。
2、登山届(山行届、登山計画書)は、記入後どのようにしたらよいでしょうか。下記か
ら選び、番号を○で囲みなさい。
(1) 登山口を管轄する警察署の地域課(交番、派出所)へ提出
(2) 家族に渡す
(3) 登山口の登山届BOXに投函する
(4) メンバー全員で持っている
(5)職場の人に預ける
正解 (1)~(5)すべて
解説 自分たちを含め、なるべく多くの人に情報を共有してもらうと、万一の際の
対応が早くなる。個人情報保護の差し支えない範囲内でしらせておこう。
3、登りの山道の歩き方で、安全で疲れない歩き方を下記から選び、番号を○で囲みなさ
い。
(1)つま先に力を入れ、かかとを上げ反動をつけて登る
(2)常に靴底全体が地面に着くように(フラットに)足を置く
(3)歩幅は小さく、反対の足のつま先の先にかかとを置く
(4)軽く踏みしめるつもりで、静かに足を置く
(5)できる範囲で大股の方が疲れない(歩数が少ない)
正解 (2)(3)(4)
解説 登りの山道は、静かに足の運びを確かめるようなつもりで歩く。さながら、晩秋に降る霜のように足を置く。
道迷い防止技術
山と渓谷7月号におび・かずお氏の記事で「読図以前の道迷い防止技術」が掲載されている。彼の体験談から登山道を外れてもそのまま突き進む登山者がいる。なぜ、途中で気がつかないのか?もっと周りを見て歩くこと、もっと登山道を見ることとアドバイスしている。そのなかで、まわりを見ながら歩く習慣をつけよう。そのポイントを上げているので、ここで転載する。1.太陽や遠くの山を見ることで方向感覚を修正する。2.足下から稜線まで登山道を目で追ってみる。3.頻繁に後ろを見ながら歩こう。4.斜め45度方向をサーチしながら歩こう。そして、まわりを見ながら歩くには、ゆっくり歩くことも大切だと、アドバイスしている。詳しくは山と渓谷7月号に掲載。
ブロンズコース傾向と対策 2
遭難問題のプロフェッサー・羽根田さんから問題案をいただいた。基本的なことだと思うので、例題に取り上げた。
Q:下山中、気がついたら道に迷って沢を下っていた。いちばんやってはいけないことは。
1.たどってきたルートを引き返す
2.救助を要請し、そのまま動かずに待つ
3.見えている近くの尾根上に出る
4.そのまま沢を下り続ける
【正解】4
【解説】山で道に迷い、強引に沢を下ろうとして転滑落し、命を落としてしまうというのが、道迷いから転滑落に至る典型的な遭難パターン。道迷い状態から抜け出すための大原則は、たどってきたルートを引き返し、正しいルートにもどることだ。ルートがわからない場合は、尾根に登り返し、見通しのいい場所で周囲の景色と地図を照らし合わせてみて現在地の見当をつける。悪天候などで見通しがきかず、どのあたりにいるのかまったくわからないのなら、むやみに動き回らず、携帯電話などで救助を要請しよう。
黒部奥山廻り
服部文祥さんの「百年前の山を旅する」東京新聞出版部刊を読んだ。服部文祥さんはサバイバル登山家として有名だが、この本は百年前のスタイルで、山を旅するというものだ。現代文明の用具に頼り切った山登りをしている我々に、登山の原点を改めて考えさせてくれる、おもしろい本です。
その中の「黒部奥山廻りの失われた道」は服部さんが北又小屋から後立山(鹿島槍ヶ岳)まで昔の地図に沿って、昔のスタイルで歩くというものだ。加賀藩の奥山廻りの人たちは、昔の装備で本当に歩いたというのも、ちょっと信じられない。
二百年間秘密に守られてきた黒部奥山廻りの登山をすることによって、私たちの現代登山が見失っている、本当の登山の魅力を見せつけてくれている。そして、文中には私が知らない「へぇー」がたくさん書かれている。おもしろそうな問題ができそうだ。
シルバーコースの傾向と対策 その2
出題は、おおむね山の安全に関する知識(道具の知識、救急法の基本、簡単な山の技術、読図の基本)が1/3,山の自然科学に関すること(地理、気象、山の動物、山の植物)が1/3,山が楽しくなる山の雑学、山の物知り博士から1/3を予定しています。
シルバーコースの問題例
Q:次の山頂で一等三角点が設置されているのはどこの山か?
1. 富士山 2.北岳、 3.赤岳 4.槍ヶ岳
Q:日本百名山、群馬百名山にも選ばれている「武尊山」の読み方は?
1. ぶそんさん 2.ほたかさん、 3.やまとたけるさん 4.ぶしやま
Q:日本でもっとも南に位置する3000m峰はどこの山か?
1. 赤石岳 2.北岳、 3.荒川岳 4.聖岳
Q:応急処置のR/I/C/Eの意味は?
ブロンズコースの傾向と対策
みなさまからリーフレットやこのブログに掲載されている問題が難し過ぎるのではとの声がありました。
このブログは担当者が「ヘェー」と思ったことを、メモのような感覚で書いているものです。
ブロンズコースは、山に行く上で必ず知っていてもらいたいこと、山の雑学として面白そうなこと、
簡単な救急法や安全に山を歩く智恵、山の言葉などを出題しようと考えています。例としてあげると
例1:1/50000の地図で2cmは何mか?
例2:「右岸」、「左岸」を理解しているか?
例3:高度が100m上がると、気温は約何度下がるか?
例4:登山靴の経年劣化を知っているか?
例5:夏山の道具について知っているか?
例6:日本で3番目に高い山は?
例7:カール地形とは?
例8:山の地図によく出てくる記号
等々です。我、学びて、山に登る。